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wheellz

wheellz

初期衝動を刻み込んだ規格外サウンドを掻き鳴らす新世代ギターロックバンド

60年代UKロックから90年代オルタナサウンドを軸に、日本語ロックのメインストリームまでを独自の解釈で消化した3ピース・ギターロックバンド、wheellz。突如シーンに現れた彼らがプロデューサーに深沼元昭(Mellowhead / GHEEE / PLAGUES)を迎えての1stアルバム『20-twenty-』をリリースした。狂気を内包したメロディアスな楽曲と、繊細ながらカリスマ性を備えたフロントマン・栗山康之のボーカルが圧倒的な存在感を放つ今作。平均年齢22歳という彼らが掻き鳴らすサウンドは、デビュー作とは思えない風格を漂わせている。

インタビュー

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●3人は大学のサークルで出会ったそうですが、その時から続けているバンドなんですか?
栗山:wheellzを結成したのは、僕が卒業してからなんです。僕が4年生の時に三輪が新入生で入ってきたんですけど、大学の時はコピーバンドを何回か一緒にやっていたくらいですね。
三輪:RadioheadとかKula Shakerをコピーしていましたね。一緒に遊んでいる時間が凄く多くて(笑)。
●1年生と4年生だと普通は接点が少なそうですが。
栗山:三輪は最初から結構叩ける奴だったので、何だかんだで一緒にやることが多かったんですよ。だからちゃんとバンドをやろうって思った時にも自然に誘おうと思って。就職も決まっていたんで、そのまま卒業して社会人になると思っていたんですけど。卒業が確定したのが3月半ばで、入社を辞退するにも法的にギリギリのタイミングだったんです。でもやっぱりバンドがやりたいって思ったから決意しちゃいました。
三輪:確か成績発表の日に誘われましたよ。卒業が決まってそのまま呑んでたんだと思うんですけど、かなり泥酔した状態で連絡が来て(笑)。
●人生を大きく変える決断なのに軽い(笑)。
栗山:告白みたいなものだから、シラフの状態でなんか言えないですよ!
●学生時代にオリジナルをやろうということにはならなかったんですか?
栗山:趣味程度に曲を作ったりはしていたんですけど、本当に遊んでいただけで。さっき言っていたものの他に80年代のUKロックとか90年代のブリットポップが特に好きで、ひたすらコピーばっかりしていました。
●コピーをする好きなアーティストは洋楽中心ですが、wheellzは日本語詞ですよね。
栗山:90年代のJ-POPとかも聴いていたし、高校生くらいの時はMr.Childrenとかくるり、GRAPEVINE、TRICERATOPSとかが大好きでよくライブに行っていたんですよ。影響があるのかはわからないですけど、詞も最初から日本語でした。英語詞は難しくて書けないです(笑)。もし英語詞が書けるなら書いていたかもしれないっていうくらいで、特にこだわりはないですね。
●自然と日本語詞で歌っていた。
三輪:僕も音楽への入口がミスチルとかスピッツだったので、そういう部分で共通認識としてわかる部分もあって。だから栗山さんの曲を初めて聴いた時も、特に違和感はなかったです。そこから自分なりにアレンジをして発展させていくので、洋楽とか邦楽とかということに違いを感じないですね。
●当時作っていた曲は今作に入っていますか?
栗山:「20(にじゅう)」(M-7)がそうです。まさに20歳の頃に作った曲なので若々しいんですよね(笑)。アレンジとかに関してはその頃のものは別として、今のこの3人で改めて考えて。
●始まりがエモーショナルで、壮大な曲ですよね。確かに詞に若さというか、この年頃ならではの熱を感じます。アルバムタイトルも『20』で、読み方こそ違うけど、これらに関連はあるんですか?
栗山:「20」は昔に作った曲という意味でも思い入れがあるし、ずっと好きな曲なんです。これを改めて聴いた時にまたバンドをやろうという気持ちになれたんですよね。だから、wheellzをやり始めた時も、まずこの曲をやって。
●原動力になった曲なんですね。
栗山:アルバムを作っている最中はタイトルは未定だったけど、一発目に出すアルバムはこの曲を中心にしたいとずっと思っていた大事な曲です。
●何かもやもやしたものを抱えながらも前向きに進もうとする感覚は、20歳前後で誰しも経験するとことだと思います。
栗山:その当時の感覚ですね。当時の曲で歌詞を変えていないものはこの曲だけなんですよ。それでも全く違和感なく今も歌えていてる。
●今でもこの心境でいられる?
栗山:いられますよ! (笑)。今よりも素直で表現がストレートかもしれないけれど、20歳の頃も今も、考えていることの中心部分や音楽への気持ちはきっと変わっていないから。
三輪:20歳当時は僕も何かしらの形で音楽というかバンドをやりたいと思っていた頃で。わりと最近ですけど(笑)。誘われた時は軽い気持ちで一緒にやってみようと思ったんですけど、意外と栗山さんの気持ちが強くて。一瞬ついていけるのか不安になったんですけど、やっぱり楽しいから。その時のその気持ちがあれば、続けていけると思っています。
●“青春”というフレーズが歌詞にもありますが、「Slippin' Wheels」(M-1)は若さ特有の毒っけがあるというか、ちょっと尖っていますよね。
栗山:“アメリカに尻尾振って イギリスのほう指差して”とか言ってますけど、全然政治的な意味ではないですからね(笑)。アメリカの音楽が好きで、でもイギリスみたいになりたいっていう、それだけなんですけど。このバンドを組んだ時に、ライブの1曲目にもアルバムの1曲目にもなるような曲が欲しくて作りました。
三輪:この曲があると流れが出来るんですよね。自分達もスイッチが入るというか。
●今回はプロデューサーとして深沼元昭さん(Mellowhead / GHEEE / PLAGUES)がついていますが、一緒にやってみて率直にどうでしたか?
栗山:心強かったですね。プロデューサーの方が入ると結構変わるのかなと思っていたんですけど、あくまで自分達がやりたい方向に向かうようにアドバイスをくれて導いてくれたので、自然にやれました。セルフでやるより全然よかったです。音作りもアレンジも、とにかく誰か相談出来る人が居るというところで全然違った。
三輪:普通だったら、他人に曲を聴いてもらうのは出来上がった後にライブの場で演奏するまで無いわけじゃないですか。でもその前段階の作っている途中に他人の客観的な視点が入ることはやっぱり大きいですよね。自分達がこういう風にしたいというイメージみたいなものがあったんですけど、それに行き着くような具体的な音のアプローチを教えてもらったというか。あとはミックスもして頂いたことが大きかったと思います。
●深沼さんとの作業はどんな感じでしたか?
栗山:デモの時も自分達なりに色々やっていたものの、やっぱり限界はあって。今回はバンドのやりたいことをより良く聴かせるための音の配置や入れ方を深沼さんが教えてくれるという感じの作業でした。ミックスも具体的にこんな風にしたいってCDを渡した訳でもないけど、あがったものを聴いたら「お!」ってなったから、結果的にイメージを共有出来たんだなと思いました。
●メンバー間でのイメージ共有は前から出来ていた?
栗山:出来るときとそうでない時がありますね。僕は“もっとふわっとしたい”とか、抽象的な言葉で伝えるんですけど、パッと合わなかった時はじっくりやるしかない。僕の中でドラムやベースのイメージがはっきりとある時もありますけど、基本的には素材をポンと持っていってみんなで構築していく感じです。そこでバンドマジックが起こると、自分の予想していたイメージとは全然違うものになって。時間は掛かりますけど、それを起こしたいですよね。
三輪:今回のアルバムの中でも、「エピソード2」(M-5)や「Money Is[pt 1&2]」(M-9)がそういう風に作った曲なんですけど、「Money Is[pt 1&2]」は特に曲の表情がどんどん変わって面白かったですよ。
●ちなみに、どうしてエピソード“2”なんですか?
栗山:これもバンドマジックですね(笑)。実は結成当初とメンバーが1人変わっているんですけど、前のメンバーの頃に「エピソード」という曲があって。それを今の3人でやろうとなった時にどうも上手くいかなかったんです。だからアレンジをし直して模索していたら全然違う曲になったんですよ。なんでこうなったのかわからないんですけど。これは歌詞を変えて違う曲にしようということになったので“2”と付けました。“3”を作っても面白いかな(笑)。●メンバーが変わったことで、バンドマジックの起こり方が変わったんですね。今作は、現メンバーになってからの曲が中心?
栗山:半分ずつですね。曲を量産するタイプではないので、作るからにはライブでもずっとやれる曲を作りたいし、1曲1曲ちゃんと作品に入るようにと思って大事に作っていて。持ち曲はそんなに無いですけど、それはそれで良いと思っています。
●持ち曲はどれくらいあるんですか?
栗山:20曲くらいです。このセレクトにしたのは、バカバカしくて笑える感じというか、初期衝動を感じさせるようなCDにしたかったんですよね。
三輪:曲毎に色んな側面があるんですよ。バンドとしてこういう曲をやっていきたいというものにこだわっているというより、思いついたらやってみるという感じなので、結果的にバラエティに富んでますね。それを踏まえて、“これがwheellz”といえるものを今回は選びました。
●wheellzらしさというのは、自分達ではどんなものと考えていますか?
三輪:このCDの流れで聴いてもらった時に、色んな側面を感じてなんとなく理解してもらえたらいいなと思っているんですよ。聴き手に委ねるというか。面白いと思ってもらえるようにしたかったので、曲順は本当に悩みました。
●最後の「Money Is[Pt1&2]」はフェードアウトしていますが、そのままCDをリピートして聴いていると1曲目の「Slippin'Wheels」でフェードインしている部分と繋がっているんですよね。
栗山:これは完全にマジックです(笑)。自分でも出来上がって聴いてからびっくりしたんですけど、計算してこうなったわけじゃないんですよ。アルバム冒頭のフェイドインは「Money Is[Pt1&2]」の素材を使って自分で作ったんですけど、最後のフェイドアウトは深沼さんがやって下さって。これは驚きましたね。
●曲作りだけではなく、ライブでも一瞬一瞬でマジックが起きる?
栗山:ライブはマジックあり、ハプニングあり…(笑)。曲の表情は本当に毎回違うと思うんですよね。それが面白くてバンドをやっているから。
三輪:アルバムとライブは共通する部分もあると思うけど、やっぱり全然違うと思うんですよ。それぞれでしか表現出来ないことがあるから、例えばCDは聴くけどライブには行かないっていう人も居ると思うけど、そこはやっぱり足を運んでもらえたらと思ってます。
●確かに作品として捉えるものと、ライブの現場で聴くものとでは感じることが全然違いますよね。
栗山:今作を作ったことで、また次回作以降でやってみたいことも色々出てきました。今作を聴いてくれた人には、これをきっかけにして色んな音楽に興味をもってもらえたらと思ってます。僕らがその入口になれたら嬉しいし、聴き手の方もそうやって広がっていくと絶対に面白いと思うんです。やっぱり僕らもそうやってルーツを辿って、音楽の楽しさっていうものを知ったから。

interview:伊藤佐和子

メンバー

Vo./G. 栗山康之

Ba.藤平恭弘

Dr.三輪竜哉

リリース

20-twenty
Debut Album 『20-twenty』
LAVAFLOW RECORDS
DDCO-4003
¥2,000(税込)
NOW ON SALE

オフィシャルサイト

http://wheellz.net/

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